Takfönster
高断熱仕様の天窓
大屋根のデザインが多いスウェーデンの住宅では、木製天窓(トップライト)はよく使われるアイテムの一つです。天窓は一般的な窓に対し、3倍もの採光を取り入れる効果がある一方で、省エネ住宅では、熱の損失が高まってしまう大きな原因です。
天窓も一般的な窓と同様に、高断熱性能が必要です。スウェーデン本国仕様の天窓は、外側アルミ被覆の木製で、3層ガラスまたは4層ガラスユニットを搭載しています。天窓全体の熱貫流率(U値)は、
U=0.80 w/m2k(3層ガラス)
U=0.58 w/m2k(4層ガラス)
と高性能を誇ります。開閉方式は、中軸回転式。雨水に対し完全防水構造と窓扉上下による効率良い換気ができる木製の天窓です。
断熱性能レベル
スウェーデン住宅(建築物)に搭載される天窓は、標準仕様が2層ガラス(U=1.20 w/m2k)、高断熱仕様では3層ガラス(U=0.80 w/m2k)、パッシブ住宅用の4層ガラス(U=0.58 w/m2k)と超高性能レベルが常識です。
U値は、もちろんパイン製枠材も含めた窓全体の熱貫流率です。高断熱仕様では付属の専用水切り材に付加断熱仕様もあります。


断熱と気密
求める性能に応じ天窓に搭載されるガラスユニットは異なります。基本は強化ガラスでの2層・3層・4層ガラスで、防犯ガラスや防音仕様があります。
気密層は、4層から5層あるので防音性も高く、32bBから42dBと防音窓レベルです。
2層ガラス標準仕様等は換気システム用給気口付です(第3種換気用)。気圧差10Paで最大風量 13.6L/sの新鮮空気が導入可能です。














木製の天窓
天窓はパイン材の木製です。断熱性に優れた高性能な構造です。木製の天窓は、温もりがあってどんなインテリアにも似合います。
仕上げは、木目を感じるパイン製クリアラッカーとホワイトペイント仕上げ。ホワイトは木目の見えない塗り潰しが標準です。
レバーハンドルはシルバー色となります。


外側アルミ被覆
天窓は木製ですが外側はもちろんアルミ被覆です。屋根ルーフィング同様に太陽からの強い日射や台風などの暴風防雨に対応した構造です。
断熱・気密性やインテリア性に欠かせない木製と、耐水・耐久性に必要なアルミ被覆とからなるハイブリッド構造で成り立っています。
外側アルミの塗装色は、グレー色(RAL-7022)が標準仕様です。


豊かな立体空間
天窓とは屋根に取り付く窓ですが、厳密に言うと、鉛直の壁ではない斜めの壁や屋根用の窓の事です。勾配が15度から70(90)度で取付可能です。
こうして考えると天窓の使い方は広がって、豊かな立体空間が生まれます。もちろん開閉可能なので、採光だけでなく爽やかな風も入って来ます。


中軸回転式
天窓の開閉方式は中軸回転式です。窓枠の両側中心で窓扉を支える構造のため大きな開口部も可能で、重厚な窓扉でも軽い力で開閉できます。
窓の扉は上下反転するので、外側ガラス面を室内側から拭ける便利な仕組みです。防水や気密性が取りやすい構造でもあります。


標準サイズ表


標準の2層ガラス仕様の天窓では、窓枠の幅:46cmから134cm、高さ:60cmから160cmで全ての組み合わせが可能です。
FIX天窓(開閉なし)では、2層ガラス・3層ガラス仕様共に高さ50cmから可能で、サイズ表にある全ての組み合わせを選べます。


換気と掃除
中軸回転式の天窓は、窓を開けると同時に上下それぞれ開口ができます。室内の温度の高い空気が上部から外へ、下部からは温度の低い外気が室内へ流れるので効率の良い換気が可能です。
窓扉は上下反転(約180度回転)し固定する事で、天窓外側ガラス面を拭き掃除できる仕組みです。


高断熱仕様
天窓は、一般的な外壁用の窓と違って、屋根面から上に飛び出る形で固定されるため、外気と室内との距離(窓枠)が短くなります(赤色矢印)。
高断熱仕様は断熱性の高いガラスユニットに加え、窓扉の枠も厚くなって、専用水切り材に付加断熱が入ります(黄色部分)。


天窓の取付方法
天窓は、木製枠材の両側部分に専用のL字金物を使って屋根トラス(垂木)など構造体へ固定します。または木製枠材の上下部分で、屋根の横桟(構造用)への固定も可能です。



専用水切り材
全ての天窓に、屋根への取付に必要な専用水切り材パッケージが付属します。屋根ルーフィングの高さに応じて3種類あります。
シングル材や薄い鋼板屋根用と、素焼き瓦や瓦形状ガルバリウム鋼板製ルーフィング用で、形状高さが45mm以下用と45mm以上用です。窓周囲の断熱材や気密シートも付属します。






ブラインドと網戸
天窓の室内側には、専用のブラインドや網戸が設置可能です。
ブラインドは日射を遮ったり調光に便利です。天窓を換気用と積極的に使いたい場合は、網戸を付ける事で、屋外の虫が室内へ侵入するのを防ぎます。


ロールスクリーン
日射を遮る機能として、天窓の室内側に専用ロールスクリーンもあります。直射日光を防ぐ役割から、遮光性の高いタイプまで、インテリアに合わせ色と柄を選ぶことができます。


操作棒
天窓が天井高くに設置されている場合でも、専用の操作棒を使えば、ロールスクリーンやブラインド、網戸等の開閉が可能です。天窓のレバーハンドルを掴んで窓の開閉もできます。
操作棒の長さは、119cmで最大218cmになります。延長棒を接続すれば、330mまで可能です。


その他バリエーション
天窓は、レバーハンドルの代わりにモーターを使う事で、電動開閉も可能です。開閉は固定スイッチの他、リモコン操作も可能です。
その他に、天窓の外側用スクリーンやオーニング、陸屋根用トップライトなど特殊な天窓もあります。詳しくはお問い合わせ下さい。

