最先端住宅「EKOMER」

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KalsonHus #5

カールソンヒュース #5

最先端住宅「EKOMER」

 
「EKOMER」(エコメール)は、KarlsonHusが開発した環境に優しく省エネルギーなスウェーデンの最先端住宅の一つです。「EKOMER」は直訳で「Eco More」となり「もっとエコ」といった意味があります。どのような点が最先端かというと、
 
・ 超高断熱仕様による暖房エネルギーの抑制
・ 環境に優しい建材で住宅をつくる
・ 住宅の製造・建築過程におけるエネルギー削減
・ 自然エネルギー(太陽熱・地中熱)の利用
 
といった技術を統合し、逸早く商品化しました。EKOMERは、住宅先進国のスウェーデンで、元々レベルが高い一般的な住宅のさらに先を行く次世代型住宅であり、スウェーデンのみならず、ヨーロッパでも高い評価を得ています。
 
スウェーデンで建築されたEKOMERでは、暖房エネルギーが、一般住宅よりも50~70%削減されたというデータが出ています。EKOMERの価格は、一般より15%程度割り増しとなり、約10年で初期投資分は回収できる計算です。
 
しかし今後、電気やガス、灯油の価格が上昇していくと、もっと早く初期投資分は回収できることになって、EKOMERのような住宅が一般化されるのもそう遠くはないでしょう。
 

* グラフは、標準仕様(赤色)とEKOMER仕様(青色)住宅における消費エネルギー費用の比較(100年間予想)
* 横軸(年)・縦軸(費用)

最先端住宅のエコメール
 
住宅における消費エネルギー費用の比較(100年間予想)グラフ

 
燃費の良い住宅

 
環境に優しく経済的な車として、ハイブリッドカーや電気自動車など、燃費のよい車がどんどん開発されています。これと同じように、環境に優しく経済的な住宅としてスウェーデンでは燃費のよい住宅が開発されています。

車であれば「1Lで何km走行できるか」と燃費表示されますが、住宅の燃費はどのように表示されるのでしょうか?

 
スウェーデンの燃費の良い住宅
 
薪ストーブの熱を家中に配る

実は、スウェーデンでは、建築基準法において最高燃費基準というのが地域別に定められており、基準値以上の燃費のかかる住宅は建築できない・・・規則となっています。
 
一般的な基準レベルは「110 kwh/m2/year」であり、これは住宅の床面積1m2当たり、1年間における暖房エネルギー消費が110 kwhを超えてはいけないというものです。

これに対し、EKOMERは「30~60 kwh/m2/year」といったレベルに位置し、この基準を大幅にクリアしているのです。

エコメールの住宅性能仕様
* EKOMERの主な仕様
外壁:30cm厚セルロースファイバー(U=0.13w/m2k)・屋根天井:45cm厚セルロースファイバー・床基礎:60cm厚再利用瓶の断熱材(U=0.15w/m2k)

驚くべき断熱性能

 
燃費をよくするには、住宅の断熱性能を上げる必要があります。スウェーデンの一般的な住宅外壁が、24cmの断熱材厚に対し、EKOMERは、30cmが標準仕様です。

日本の住宅だと高断熱仕様といっても12cm程度なので、いかに分厚い外壁であるか想像ができます。当然、屋根天井・床下にも十二分な断熱材を充填しています。

窓やドアといった開口部分の断熱も重要です。EKOMERでは、熱貫流率が、0.8~1.0 w/m2kの窓が採用されています。日本の高断熱仕様の窓は、2.0~2.5 w/m2kですから、窓からの熱損失も半分程度に抑えられる計算です。

驚くべき住宅の断熱性能

この断熱性能を発揮させるには、住宅の気密性能も上げなければいけません。隙間風があっては、元も子もないからです。そして同時に、計画的な換気をする必要があります。EKOMERでは、熱交換型換気システムを採用しています。

これは、排気する空気の熱を、住宅に取り込む外気に受け渡せる(熱交換)システムで、最大約90%の排気熱を再利用できるものです。このようにして、驚くべき断熱性能を実現しているわけです。

住宅のダクトシステム
住宅のダクトシステム(スパイラルダクト)
小屋裏のダクト配管
小屋裏のダクト(断熱材充填前)
一般的な計画換気(第3種換気)
一般的な計画換気(第3種換気)
排気熱は外へ放出
熱交換型換気(第1種換気)
熱交換型換気(第1種換気)
排気熱を回収可能
標準仕様の外壁断面
標準仕様の外壁断面
195+45mm(ロックウール)
EKOMERの外壁断面
EKOMERの外壁断面
300mm(セルロースファイバー)

自然エネルギーの利用

 
住宅を超高断熱化する事で、外壁や屋根天井・床からの、そして窓やドアといった開口部分からの熱損失は大幅に抑制されます。さらに高性能の熱交換換気システムを使えば、換気による熱損失も大幅に抑制され、住宅の燃費は良くなっていきます。

しかし、これらは住宅内部の熱を保温できる性能に過ぎません。保温能力が抜群に良いだけで、自らが発熱できるわけではありません。そこで、EKOMERでは、自然エネルギーを積極的に利用しています。

例えば、太陽熱や薪ストーブ(ペレットストーブ)を熱源としてお湯を温め、温水パネルや床暖房、シャワーなどに利用します。熱源は、地中熱や外気からのヒートポンプ、補助機能として電気もあります。

このように、保温能力を抜群に上げた住宅に、自然エネルギーを利用した発熱システムを組み合わせる事で、EKOMERの驚異的な燃費の良い住宅が実現されているのです。

自然エネルギーを利用した発熱システム
自然エネルギーを利用した発熱システム
(スウェーデン本国)

地球環境に優しい建材

 
KarlsonHusの考える地球環境に優しい建材とは、地球環境に負担をかけない建材です。住宅の構造をはじめ、あらゆる所に再生可能な資源である木を使っています。目に見える建材だけでなく、例えば、壁の下地を目的とした材として、製材過程における端材も有効に使っています。

EKOMERでは積極的に、新聞古紙を再利用した天然の木質繊維系断熱材のセルロースファイバーも採用しています。このような一つひとつの取り組みを、考えるだけでなく、実際に実行している姿勢が高い評価を受けています。

床基礎に瓶再利用の断熱材を採用
床基礎に瓶再利用の断熱材を採用
(Återvunnet skummat glas)
住宅の発熱システムとしての薪ストーブ
住宅の発熱システムとしての薪ストーブ
(ペレットストーブ)

この軽石のようなものが、瓶を再利用してつくった基礎用断熱材です。通常の基礎は、化石燃料の発砲プラスチック系の断熱材が使われているため、瓶のリサイクルと化石燃料からの脱却という点で、地球環境への負荷を減らしています。

瓶を再利用して作った基礎用断熱材
瓶を再利用して作った基礎用断熱材
(Återvunnet skummat glas)
ベタ基礎に外壁ブロックを直接取付
ベタ基礎に外壁ブロックを直接取付
(スウェーデン本国)